指導員研修会・理論 |
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平成11年11月23日、藤沢市民開館にて、指導員研修会・理論が開催されました。 ◆司会 菊地SAK教育本部理事
◆三塚教育本部長 |
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◆平川仁彦SAJ教育本部指導委員会委員長 単純系から複雑系へ スキー指導者に求められている新しいリーダシップ 現実にスキー界は低迷しています。なぜ低迷するのか、それを社会情勢や金融関係が悪いなどと他人のせいにすることが多いのですが、私達が考えなければいけないのは、スキー指導が問題ないのか、スキー指導者が問われているのではないかと考えなければいけません。スキー指導者にもとめられるものにリーダシップがあります。従来は頂点の意向に沿って動いていく縦型の系統の中で組織が動かされてきた反省もあります。スキー界もこれが正しい滑り方だと1つ掲げて、100人、1000人を全部そのスタイルに作っていくという流れは、もはや続かないでしょう。スキー学校に訪れる一般のスキーヤーの意見を聞きますと、級別テストを受検して資格を取るという道に乗ることは、非常にダサいこと、軍隊に入っていくようでいやだとよく聞きます。それよりも自分の好き勝手に出来て楽しくやれたほうが良いというように、極と極にわかれてきている、その辺が会員の減少やマイナス効果に繋がっているのではないかと感じています。最終的には極と極の中間にあって両方の局に対して影響力をもてるような技術や活動のスタンスが必要であり、そういう考え方を全日本スキー連盟が取ろうとしてきているとご理解してください。
あなたの滑りを検定で発表する 検定に関してもっとも多い質問は、どういう形で滑れば良いのかというものです。たとえばプルークボーゲンでは、曲げ伸ばし動作をやったほうが良いのか、やらないほうが良いのかという質問です。あるいはコンフォートパラレルの形を写真やビデオで示せというものです。逆に言えば、あなたはどういう考えでどういう滑りをしたいのか、それを検定で発表してくださいというスタイルに変えていきたいというのが全日本の意向です。その中で、原則的な運動の仕組みは問題ない、表現力も良い、その人そのものがその運動でスキーを楽しめる、そういうスキーライフのスタイルを持っている方は高く評価しよう、でも、非常に形骸化した形で指導者やコーチがいないと滑れないということであれば、評価を変えて新しいアドバイスをしなければならない、そういう観点で検定も取り扱っていくべきではないかという考え方が根底にあります。 十人十色の個性がある 従来の単純な発想から大きくスキーそのものを取り巻く環境を含めて発想を変えて行きませんと、あるいはスキーの目的意識でも良いと思いますが、今、変えようとしているシステムを理解できないのではないかと感じています。プル―クボーゲンでも100人同じスタイルということではなく、それぞれの個性を生かした滑り方で良いのです。問題はそのスキーが障害に繋がらないか、他の人を楽しませていけるような影響力を持つような技術かという観点で見て行きますと、プルークボーゲンの曲げ伸ばしをするかしないかは、やりたい人はやれば良いし、しなくても働きかけが出来る人はそれで良いわけです。ぜひ発想を切り替えて検定の意図を理解してください。 スキー技術の基本は変わらないが環境の変化にアレンジ スキー技術に関しては、数十年の歴史の中で出してきていますので、新しいことはありません。カービングテクニックにつきましても20年以上の歴史のある技術で、特別こうだということはありません。研修テーマの流れは、歴史的な技術の進歩の度合いを、スキー場の設備がどのように変わってきているか、スキー用具がどのように進化しているか、そして一般のスキーヤーの方がスキースポーツをどのような位置付けで受け止めているのかというマインドの問題、そういうものに柔軟に対応して行くには従来からある体系をどういう風にアレンジして組替えて行ったら良いのか、どうプレゼンテーションしたらいいのか、取り扱い商品のデザインを変えていく必要があるということで、少し改定に手を加えたということです。 (講演の一部を掲載させていただきました。ご了承ください) |
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