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SAJデモンストレーター選考会レポート
SAJデモンストレーター認定 佐藤拓也

2004年4月13日(火)〜15日(木)ホワイトワールド尾瀬岩鞍

こちらは開会式
余裕?の理論検定…

◆佐藤拓也さんSAJデモンストレータに認定される
  2004年4月13日(火)〜15日(木)ホワイトワールド尾瀬岩鞍にて開催されました。全日本SAJデモンストレーター選考会にて、神奈川県から推薦されました佐藤拓也選手が、見事、SAJデモンストレーターに認定されました。おめでとうございます。

神奈川からのSAJデモンストレーター推薦は2名
  SAJデモンストレーターの役割は、地域エリアでのサービスを主体的に行い、一般スキーヤーへの啓蒙活動をして行く任務で、各地区主催の研修会、検定会、あるいは具体的に各スキー学校、クラブなどでリーダー的な役割を果たすことになっています。
  この為、選考会の出場資格は加盟団体推薦となっています。神奈川からの推薦は、現SAJデモンストレーターである翠川和也選手、2004年度技術選手権大会で準決勝に進出した佐藤拓也選手の2名でしたが、翠川選手は欠席となり、佐藤拓也選手1名がチャレンジすることになりました。


SAJ デモンストレーター選考会レポート 佐藤拓也

  平成 16 年 4 月 13 日〜 15 日、群馬県・尾瀬岩鞍で行われた、 SAJ デモンストレーター選考会に参加してきました。今回で 2 回目となった SAJ デモの選考会には、 80 名弱の選手が参加しました。神奈川県からは翠川和也さんと僕の二人が推薦を受け、参加する予定でしたが、翠川さんはお仕事の都合で来られなくなってしまい、こちらもナショナルデモンストレーター選考会と同じく一人での参加になってしまいました。現役デモの「かずにぃ」と一緒なら心強いと思っていたのでがっかりしてしまいました。そして、何より会えるのを楽しみにしていたので寂しかったです。ちなみに、かずにぃは先月パパになったそうです。

 1日目は、開会式が終わるとすぐに理論適正審査(筆記試験)が行われました。筆記の方は実技以上に自信が無かったのですが、案の定、非常に難しい問題でした。正指受検の時も決してよい成績ではなかった僕にとっては 1 日目にして最大の危機を迎えてしまった感じです。試験が終わってからすぐに周りの人達に「できましたか?」と聞いたら「全然できないよ〜。」という答えが返ってきたのですが、心の中では「絶対、オレよりはできてるな ‥。」と思うサトタクでした。

2回目となる講習内検定
みな真剣です

 2 日目は、実技適正審査と指導適正審査が行われました。これらは研修会方式で行われ、技術指導の柱となる種目の中から、プルークボーゲン、シュテムターンからプルークターン、カービングターン(中回り程度)の 3 種目がジャッジの対象となりました。

 実技・指導適正審査は平川仁彦さんの講習を受けながら、その中で与えられた課題を表現するという形式で行われました。ここでは滑りの技術だけでなく、講習内容の理解力が問われました。デモンストレーターになるということは、教程を理解し、実技テーマを理解し、それを表現しなければならないので、まさにこのような能力が必要なのだと感じました。

 今回の選考会は、講習の中で選考が行われたため、全体的にはリラックスした雰囲気の中で進んで行きました。しかし、ナショナルデモの選考会と違いその場ですぐに自分の点数が分かるわけではなかったので、自分の滑りがどのように評価されているのか全く分からずに多少戸惑う感じがありました。そんな中、今回も SAJ の役員でいらしていた山田専務がたまに現れ、「お前、低速もへたくそだなぁ。」なんて言われると「やっぱり。」と、肩を落とすサトタクでした。


実技演技中の佐藤拓也さん

さて、いよいよ認定発表が

 筆記試験もダメ。実技もダメ。「もう早く帰りたいなぁ。」と思いながら閉会式に臨みました。

 閉会式では認定者は名前が呼ばれ、一人づつ起立していきます。次々と名前が呼ばれ、会場は半数近くが起立していますが、サトタクの名前はいまだに呼ばれず ‥。 最後に「佐藤 ‥」と呼ばれ、「やったー!」と思ったら、「 正和。」兵庫の方でした。その後、最後の最後で「佐藤拓也」。45人認定を受けたのですが、45番目で呼ばれました。「これは成績順かな?」と思いながらも認定を受けてしまえば順位なんかは構いません。本当にほっとしました。

 閉会式を終えると、午後からはナショナル・ SAJ デモ合同のデモンストレーター合宿が行われました。ここでも平川さんを中心に、研修会方式で来シーズンに向けて、実技テーマとなるであろう部分の内容についての講習がありました。

 講習は基本姿勢の確認から始まりました。その中では、脛をブースのタングに軽く当てながら、踵を押える感覚であるという話がありました。また、股関節を立てすぎず、寝かしすぎずその中間を意識することで、脛の前傾角と上体の角度合わせることが重要であるという内容でした。僕の場合は、股関節を折り過ぎてしまって、お尻が落ちたポジションになってしまっていたので、非常に参考になる内容でした。この基本姿勢は、「テールコントロール」、「トップ&テールコントロール」、「トップコントロール」、全てにおいて基本となるポジションとなります。

 その後は、歩行、方向変換(内回り、外回り)についての説明がありました。歩行ひとつをとっても奥が深いですね。このあたりは機会があれば雪上で説明させていただきたいと思います。その後は、テールコントロールの組み立てからトップ&テールに入り、プルークボーゲンを行いました。さらに内スキーの操作を加えプルークターンを行い、パラレルターンへと続いていく組み立てを教わりました。ここでの内容は非常に整理されており、とても分かりやすかったです。

 デモ合宿 2 日目は、岸宏さん、太谷陽一さんの講習になりました。ここでの内容は、種目自体は前日と同じでしたが、方法論を中心に、正確に表現するためにはどうしたら良いのかを考えながら操作への理解を深めるというものでした。具体的には、シュテムターン、プルークターンにおいて、意識しなければならない操作のポイントの説明がありました。前日の平川さんの講習は、「理解する」という部分に重点が置かれ、 2 日目の岸さん、太谷さんの講習は「できるようにする」という部分に重点が置かれた内容でした。

 今回、デモ認定を受け、またデモ合宿に参加し、デモンストレーターには、正確にスキーを操作する表現力と共に、情報処理能力というものが必要だと感じました。 SAJ から与えられた情報を正しく理解し、表現していくことが非常に重要であり、その責任は重大です。これからはデモとしての自覚を持ち、技術と知識の両方を身につけたいと思います。神奈川県をはじめ全国のスキーヤーに正しい情報を伝えていけるよう、これからもっと勉強し練習し、がんばっていきたいと思います。


リラックスで演技できましたか
山田さん撮影の佐藤拓也さん
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