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指導員養成講習会理論1

平成15年10月19日(日)三浦亜矢子、中里健二 広報委員レポート

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会場が広くて机もあります

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司会進行は森本専門委員

指導員養成講習会 理論 1 
平成15年10月19日(日) かながわ労働プラザ

 受験者にとって、最初の行事。

◆ 司会:森本SAK専門委員
「おはようございます!」通る声で挨拶した森本さんは、手話つきで自己紹介を行った。今回は、専任で2人の手話通訳の方がつき、講義内容や役員の方々がお話しされる内容をすべて手話で通訳するとの事。誰でも受験できる環境が進んでいることを感じ、良い印象をもった。

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受験者への手話通訳

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野地副会長

◆ 副会長挨拶:野地副会長
受験者にとってはとても気になることである、教程の改定。野地副会長もこの話にふれ、「心配されている受験者の皆さんも多いでしょうが、本質的には大きな変更ではありません。これからやく4ヶ月かけて、技術、理論をみがいていきましょう」と励まされた。また、「成人すると、緊張することも、何かにチャレンジするということも少なくなります。今回の受験は、皆さんにとってとてもいい機会です」と話され、「講習の対象は、年齢も嗜好もさまざまです。スキーの技術だけではなく、スキーの楽しさを増すような話題を提供し、スキーの本当の楽しさを伝えることができる指導者になっていただきたい。1人でも多くの合格者が出るように、お祈りしています。」としめくくられた。

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教程の改訂・検定の改正の説明

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山田専務理事

◆ 専務挨拶および理論講習:山田専務(SAJ広報委員会委員長)
『SAJ/SAKの現状について及び日本スキー教程改訂、検定規定改正について』
 山田専務は今年、教程の編集委員として、全日本での作業に参加された。改定された内容については、今日の資料とオフィシャルブックを参照のこととして、「今まで以上に受験しやすくなりました。今回の改定で、ますます『受かる人は受かる』ようになったと思います。」と話された。今回の改定では、これまでのように種目ごとに点数をつけ、総合点で合否を判定するのではなく、種目ごとに合否をつける。これにより、得意種目で苦手種目をカバーすることができなくなる。正指は、実技3つと理論1つの4ブロックに分け、有効期限は3年。4年目になったら0からやり直しという仕組みだ。これも、実際にやってみて問題がでることも予想されるため、「また変わるかもしれないが、今年はこれで行く。」とのことだ。
次に山田専務は、最近の用具の急速な発展と指導ありかたについてふれ、「時代が変わって、『先生は下手』とか『言ったとおりに滑ってない』と言う話が聞かれるようになった。教程改定の考え方の中にもあるが、これからの指導員は技術指導をすべきではなく、学習指導をすべき。どうすれば上手くなるか、どうすればスキーを回しやすくなるか、一緒に考えることが大切。技術的なことは、教程などを読めばわかる。読んでもできないことをどうすればいいか、みんなと一緒に考えていきたい。」と話された。また、来るべきシーズンに向け、「講師に対する不満は山ほど言って欲しい。時と場合によっては班を変わってもいい。みなさん一人一人の滑りにあった講習会にしていきたいので、皆さんの協力が必要です。習い上手、教え上手になりましょう。」と話された。さらに11月8日(土)開催予定の指導員研修会(理論)で、教程Part1,2を書かれた市野さんが講師にこられることについてふれ、「話を聞くと、なるほどと思う。受験者の皆さんもぜひ参加してください」とよびかけた。最後に山田専務から、心強い言葉があった。「私は今年は、暗くなるまでアルコールは口にしません。リフトが止まるまで、ゲレンデにいようと思いますので、ぜひ声をかけてください」
今年は、山田専務をゲレンデで見かける機会が増えそうだ。
◆教程の改訂と検定の改正について 山田専務理事、上田理事(※)

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藤田専門委員

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真剣に取り組む皆さん

◆理論講習:藤田SAK専門委員
『 スキースポーツの社会的特性 』指導理論編 P.17 〜 P.32
 壇上にあがった藤田専門委員はかなり緊張した様子で話された。講義の中で、「スキー指導の対象者は様々で、感心があっても実施できないでいる『潜在スキーヤー』、感心がない『非実施者』もわれわれの対象です」と話されたところには思わず苦笑いしたが、改めて私たち指導者のやるべきことは多く、重要なのだと感じた。最後に、藤田専門委員から「社会人は学生のように1つのことをじっくりやるという機会は少ないと思います。皆さんは、自ら受験を決意したのですから、結果にとらわれず、体当たりでがんばってください。」と励ましの言葉があった。
◆スキースポーツの社会的特性 藤田専門委員(※)

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片常務理事

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北海道企画委員会のプレゼン

◆ 常務挨拶:片 常務理事
 午後の講義は片常務の挨拶から始まった。昨年の準指受験者数は210人、うち合格者は100人だったことにふれ、「自分なりにやりかたを見つけてがんばってください。スキーを楽しんで受験できるようになってほしい」と話された。また、北海道行事について、「SAKでも特に力をいれている行事の一つです。ぜひ、クラブ単位で参加できるように計画してほしい」と多くの参加をよびかけた。

◆説明  「北海道ツアー」企画委員会によるプレゼンテーション:北海道委員会
 今年も北海道委員会が発足し、企画をもりあげている。今年は、懇親会はサッポロビール園、シニアポール大会、オプショナルツアーも様々で、朝里川温泉宿泊プラン、余市・小樽観光ツアーなど、さらにパワーアップした企画内容の紹介があった。


北海道PRビデオ

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菊地競技本部長

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望月専門委員

◆ 理論講習:菊地競技本部部長
 『 スキー競技の知識とルール 』 ルールブック、受験者のために、オフィシャルブック
 まず、競技スキーと傷害についてふれ、「競技は傷害の発生率も高く、競技の規則は傷害から選手を守るためにも非常に重要です。規則は毎年更新されますので、指導者として常に新しい情報を伝えることが大切です。」と話された。また、競技経験のない指導者も、競技スキーの知識をもつべきとし、「指導者は、スキー全般の知識を求められます。教育だけでなく、競技の最低限の知識を身に付けておくことも必要です」と意識の高揚を促した。
◆スキー競技の知識とルール 菊地競技本部長(※)


◆ 理論講習:望月SAK専門委員
 『スキーの歴史』指導理論編P.7〜P.16 (スキー年表)P.200〜 
 県連活性化委員会のメンバーでもある望月専門委員からは、スキーの歴史についての講義を受けた。まず、教本のスキー年表についてはよくまとまっているので、頭の整理をするときに使っていただきたいとの話があった。生活や遊びのための道具として生まれたスキーが、戦争の道具として注目され、それがやがてスポーツとして発達し現在に至った経過が説明され、さらに北欧から次第に技術が南下し、斜面状況の違いから滑り方が変わってきたことの説明があった。続いて、日本でスキーが紹介された話に進み、1922年に日本で公開されたシュナイダーの「スキーの驚異」という映画の話では、参加している受講者のうち1名の方がその映画を見たということで会場はざわめいた。「歴史は年表だけで覚えるのではなく、絵や写真も見ながら覚えてもらいたい」とのアドバイスは有効であろう。試験対策として、冬季オリンピック・インタースキーの開催年、開催地は必ず覚えておきたい。最後に、講師自身の正指導員受検時での手の骨折話が出て、けがには注意してほしいとのコメントがあったが、かく言う私も準指導員受検のときに親指のじん帯損傷で、ギブスをつけたまま滑った経験をしただけに、みなさんくれぐれもけがには注意してください。
◆歴史 望月専門委員(※)

◆ 理論講習:堀SAK専門員
 『その他必要な知識』
 「その資格が本当に必要な資格か?具体的な展望をもって受検してほしい。また、基礎スキーという特殊なスキーにとらわれずに、いろいろなスキーを教えたり、自分でも楽しんでもらいたい」との話が冒頭にあった。検定員の立場としては、「整地されたバーンが最近多いなかで、不整地の大回りが検定種目に入ってきているので、点をつけるのが楽しみです」とはなし、「この滑りをみれば、その人のポテンシャルがよく分かる」とのことであった。また、カービングターンについては「浅まわりで終わっている人が多く、自分からの働きかけが少なく、本来のカービングターンになっていない」とはなし、また、最近のカービング技術一辺倒の傾向については、「ひとつの技術だけでは行き詰まりがある」と注意を促した。技術選などでも県連代表選手の技術よりもメンタル面に問題があるとし、検定では緊張感をまったくなくすことはできないので、滑り込んで自信をつけておくしかないとのアドバイスがあった。理論検定の問題として出されることはまずない?とのコメントもあったが、非常に楽しくそして考えさせられる講義であった。
◆その他必要な知識 堀理事(※)

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取材中の三浦広報委員

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堀理事

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