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五竜T行事
 
第5回障害を持つ方のためのスキー教室に参加して
西城雄一 さん

滑っている写真は難しい? 昨年の五竜行事で2級合格(右)

財)神奈川県スキー連盟に昨年からお世話になっています。
私の体は先天性の病気で、つま先立ちができない状態の障害者(障害認定は2級)です。

スキーを始めたのは今から約10年前になりますが、在住の県立障害者施設でのスキー教室に参加しました。この当時はアウトリガー※が広く普及されていない状況でしたので、スキー初年は、滑走というよりも体で斜面を受け止めていた時間が多く、あざが目立っていました。この年は基本的な階段登行のみ講習シーズンになってしまいました。

当時、興味本位でスキー参考書等を見て教室に参加していなかったのでエッジというのが解らなかったのかもしれません。というよりもエッジを立てると足が折れることが頭に過ぎったというのが正確な表現かもしれません。

しかし、辞めようと思わなかった理由は雪の上で歩行するのには歩くより数倍スキーを履いた状態のほうが効率的な移動ができ、楽しみ方を知れば面白いスポーツになると考えたからです。翌年になって初めてアウトリガーを手にしたとき滑走への不安もありましたが、初年より数段、滑走の楽しさを感じられるようになりました。滑走スタイルを気にせず滑走できることに喜びを感じていました。

スキーキャリア10年を越えたこともあり、そろそろ本格的にスキーレッスンを希望したく、探していたところ運よく昨年、神奈川県スキー連盟に出会いました。

バッチテストを受験する事に、障害者としての不安が数多くありましたが、越前谷理事を筆頭にマンツーマンで教えていただき、バッチテスト3級の受験をさせていただき、なんとか合格することが出来ました。3級を熱心にご指導いただいた講師とは今シーズンもプライベートでも一緒に滑走いただけるような関係が続いており嬉しく思います。

今年度の教室では運よく、私1名に指導員2名(私は要注意人物かも!?)で前方の講師の滑走を習得し、後方の講師からは口頭で滑走随時の注意を受ける事が出来、とても解りやすく理解度が高まりました。また、今教室ではファクトリースマイルからアウトリガー貸与があり、講師も快く積極的にアウトリガーを使用した講習をしていただき、滑走イメージが捉えやすくスムーズに講習を受けることができました。

また、夜に本部の宿に宿泊させていただいたのですが、講習の補習を宿でも教わることが出来、納得できるまで聞きました。

バッチテスト2級は友人から難しいレベルであることは充分に情報として聞いていたものの講習日の前日までバッチテストのタイトルのビデオ・書籍(バックナンバー)等を買いあさり、万全の体制で講習に臨んだつもりだったのですが、やはり雪上になると足が脳からの指令と別の動きをしてしまったり、ビデオのイメージ(形のみ)が先行してしまい、加重が違ったり、臆病なため谷足に加重が充分にできなかったり、講習中は修正に時間がかかりました。それでも講師はあきらめることなく、別の斜面に行って新たな指導に切り替て指導していただき試験前日精一杯滑走しました。熱心に講習していただいたおかげでバッチテスト2級合格を取得することが出来、心から感動し閉校式では感極まる場面がありました。

今後のレベルアップとして下肢障害の脚部弱いの力を、エッジに有効的に利かすための技術や不整地でのアウトリガーの使用方法等、講師陣が豊富にいらっしゃるこの連盟で一歩ずつ技術を磨いていきたいと思います。

※アウトリガー・・・ストック代わりに使用するスキー滑走時の補助具


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