競技本部セミナー1 スポーツ医事 総務本部・広報委員 守屋 匡裕 |
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◆競技本部セミナーTが開催される 去る7月10日(日)神奈川県社会福祉会館にて、SAK主催の競技本部セミナーが開催された。 講師は3人。それぞれのテーマに沿ってセミナーが行われ、どれもが興味深く、私の目からウロコ?状態で進行していきました。 ◆片忠夫専務理事の挨拶 皆さんおはようございます。暑いなかを競技本部セミナーにお集りいただき感謝申し上げます。
◆ 県体育協会 田辺様の挨拶私は国体競技への派遣を担当しており、昨年も岩手県安比へ一緒に行きました。SAKは、ここ10年程入賞者を出しており、雪無県としては大変健闘していただいております。今日は優れた練習とメソッド以外にスポーツ分野で医科学をいかに取り入れることが大事かという事に気付いてほしい。練習がスランプに陥った時、中々伸びない時に別の側面から皆さんを助けてくれると思います。今、強くなくても続けていれば必ず強くなる時がきますので、正しいスポーツの向上を目指して意味ある講習会にしてほしいと思います。 ◆菊池競技本部長の挨拶私も20年ほどジュニアの指導と強化に携わってきたが、ここにきて選手が強くなるのは技術的なことだけでなく、栄養学そして自分のどうしたら傷害をなくして予防し安心して競技に取り組めるか、医科学の面からも認識を高めておかなければいけないのではないかと痛感しております。特に合宿を通じて子供達の偏食、食事の量は子供達に限らず目についております。今日の講習内容を理解した上で、栄養学は家庭で子供に何を食べさせたら良いのか、役に立てていただければと思います。今日はバランスよく食べ、傷害に強くなろうという事を目標にうたっておりますので、有効な1日にしていただきたいと思います。
◆「疲労回復について」 講師:大塚製薬(株)金安係長殿私も中・高校生のときに部活動をやっており、その時は『まだ水をのむな、根性で負けるな!』の時代だったので、サプリメントとか食事については何も知識がないのです。今は運動する時に何を取れば良いのか、必ず水分を取るように教えがあるのだが、そのような知識を持っていれば、今よりも競技能力が伸びて良い成績が残せたのではないかと思っています。今日はそのようなことを踏まえながら疲労回復ということについて、お話をいたします。 試合に勝つためには練習・栄養・休養をバランスよくとることが重要であり、特に栄養と休養についての講義が印象的でした。それまで練習はしても栄養、休養についてはそれほど考えていなかったこともあり、休養についてもただ休んでいるだけ、栄養にいたっては気をつけようと思っているくらいで特に何もしていないことを痛感しました。 現在は多くの人が動物性たんぱく質(肉等・)塩分を多く取り、繊維質・ビタミン・ミネラルが少ない傾向にあり、それを補うために市販のサプリメントを摂取している状況だそうです。原則は1日3回の食事で必要な栄養を取り、不足しがちな分をサプリメントで補うようにするのが効果的だそうです。基本はバランスのとれた食事をとることであり、5大栄養素が大切であります。 【栄養】 消化 → 吸収 → 代謝 (エネルギー)
<朝食をとらないと脳に栄養がいかない> 朝食 (例) ・主 食 ・・・米 昼食 (例) ・弁当(コンビニ弁当等)+ ヨーグルト、バナナ、オレンジジュース等 夕食 (例) ・主 食 ・・・米 また講義中、最近話題の「BCAA」(分岐鎖アミノ酸)についての話もありました。 協賛企業である大塚製薬さんから参加者に配られた「アミノバリュー」に含まれる「BCAA」は20種類あるアミノ酸の中で、体内で合成できない必須アミノ酸(9種類)のうちロイシン・バリン・イソロイシンのことで、主に運動時、筋肉でエネルギー源となる大切なアミノ酸とのことです。 (たんぱく質・アミノ酸が不足すると疲れやすくなる、筋肉が萎えるといった症状が現れる)
◆ 「スキー選手の外科系疾患の予防と対策」 講師:中村 豊氏2番目の講義は東海大学スポーツ医科学研究所の中村講師による「スキー選手の外科系疾患の予防と対策」です。中村講師は専門分野が関節障害、また(財)神奈川県体育協会スポーツ医科学委員会委員長ということもあり、スキーの現場における事故等の事例を交えての説明がありました。以下、内容について抜粋します。 症例などから診断する。 衝突などによる脳震盪(サインを見落とさない) ・意識喪失または失見当識(ボーっとしている) (資料No9 脳震盪、 資料No10 脳震盪の重傷度決定のガイドライン 準備中) *本人が言っていることは当てにならない→本人が大丈夫だと言ってもダメ (第3者の客観的な判断が重要) *会場等の付近で専門の病院(精密検査のできる病院)の把握も重要となる。 →1度の頭部傷害の症状が完全に消失しないうちに2度目の頭部外傷を受けて発症する。 ・脳の破壊的な腫脹の急速な進行を伴い、脳幹に直接圧迫を加える 頭部外傷の注意点
10.頭部外傷の多い競技は事前のメディカルチェック。 *頭を打っている時はくびにもダメージがあるので注意すること。 (資料No11 二次的衝撃症候群、 資料No14 脊椎損傷 準備中) 脊髄損傷
膝のスキー外傷 捻挫・・・ひねること(靭帯切断も含まれる) 靭帯損傷 @内側側副靱帯損傷 ひざ関節血症 膝がはれたかどうか確認(血液または関節液)→水がたまる 液を抜くことで圧迫を開放する(激痛) →@MRI検査を受ける しっかりとした診断を受ける。→ 苦痛の除去(セカンドピニオンの必要性有り) 資料No42 前十字靭帯の受傷肢位、 資料No62 半月版損傷 競技中ひざが痛くなった場合、内容に応じて(無理はしない)サポーター、テーピングを使用する。(テーピングについてはきちんと処置のできる人にお願いする) スポーツ外傷の予防と対策
◆ 「食べなきゃ勝てない!バランスよく食べ、強くなろう」 講師:小野田 愛最後は横浜市スポーツ医科学センターの小野田愛講師による「食べなきゃ勝てない!バランスよく食べ、強くなろう」です。専門分野が「スポーツ栄養」、トップアスリートの栄養指導に携わってこられた方で、食べることもトレーニングの一環として捕らえるとのことです。食事の基本である「5つの皿」と「水分」についての話では@穀物又は芋A野菜、きのこ、海藻Bたんぱく質、卵、肉、魚C乳製品、ヨーグルト、牛乳、チーズD果物、ゼリー、ジュース(果汁100%)、+「水分」の食品を毎食の食事ごとにしっかり取ることをベースに練習時間に合った時間帯(合宿や試合の時)に食べることでより効率的な運動エネルギーを取りこみ疲労回復にも役立つのだそうです。 実際に試合や練習終了後の食事のタイミングが大事という話を伺いました。練習前や試合前でのエネルギー補給(糖分や水分)、練習中、練習後にも適切な補給(食事)をすることをトレーニングしていくということです。 (資料3枚目 独楽の絵 資料9枚目 5つのお皿と水分 準備中) この食べるトレーニングについては早い段階から体を作るといった目的でも重要になってくるそうです。ジュニアの選手が食事の代わりにお菓子ばかり食べて食事を取らないことの弊害(成長のバランス)についても良いことはなく、一流の選手ほど食べるということに対して好き嫌いもなく上手く取り組んでいるということで、ジュニアの選手を始めとして今回の内容について活用して欲しいとの事でした。 (資料6枚目 食事のタイミング 資料12枚目 試合前の食事について 準備中)
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