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平成22年度 スキー指導員養成講習会 理論2

2010年11月6日(土) 横浜市従会館
宮崎 弘一 広報委員

受付の様子
受付の様子
会場風景
会場風景

◆ 片SAK副会長あいさつ

片SAK副会長  神奈川県の中では、スキー指導員が不足している現実がある。技術、理論、指導(法)の3つがうまくバランスしていないとよい指導はできない。どのように指導するかという観点からみた時にホスピタリティが非常に重要であり、そのホスピタリティをもつ指導員になるには、先に述べた3つの軸をバランスよく身につけることが大切である。今後の講習ではブロック技術員が皆さんを指導することになりますが、良いと思ったところを参考にして自分自身の指導法を身につけてもらいたいと思います。

◆ 清水SAK常務理事あいさつ

清水SAK常務理事  スキー指導員・準指導員・認定スキー指導員の資格をとることを目標として、この養成講習会に来ていると思います。特に準指導員を受験される方は、理論検定が来週13日に予定されております。この養成講習会の6割から8割ぐらいをきちんと聞いて、勉強すれば そんなところから出題される流れがあります。しっかりとした理論武装をしていただきたいと思います。また、技術、指導、マーケティングがSAJのテーマになっております。このあたりも意識しながら、がんばっていただきたいと思います。実技まで時間がまだありますが、SAKの各役員や専門委員がフォローしていきますので是非、目標に向かって成し遂げていただきたいと思います。

進行スケジュールより

司会:小池理事
午前 役員等の紹介(執行役員、専門委員、講師)
    講義@ 自然とスキー(堀SAK専門委員)
    講義A スキー指導者必携PART1 Chapter7〜11
    自然で楽なスキーのすすめ Introduction(加藤SAK専門委員)
    講義B スキー指導者必携PART2・3(望月SAK専門委員)
午後 SAK北海道スキーツアーPR(高柴理事)
    講義C 特別講師:竹腰先生(神奈川大学)
    講義D スキー指導者必携PART1 Chapter1〜3
          自然で楽なスキーのすすめ Chapter2(嘉代SAK専門委員)
    庶務連絡後、解散

◆ 講義内容(講師の方々のお話で特に印象に残った点は次のとおりです。)

講義@ 自然とスキー(堀SAK専門委員)
堀SAK専門委員  循環型社会について3Rの実践(リデュース、リユース、リサイクル)が重要であること。  捨てるものを減らし(リデュース)、ものを大切にしながら何度も使い(リユース)、使えないものは資源として再利用(リサイクル)すること。  バックカントリーを楽しむためには、しっかりとした登山計画を立てること、山岳保険についての知識、冬山の気象について、雪崩の分類、雪崩はなぜ起きるか、アバランチ・ハザード・トライアングルとは何か、冬山の三種の神器について、最後に降雪をもたらす天気図、気圧配置の理解が重要とまとめた。

講義A スキー指導者必携PART1 Chapter7〜11
     自然で楽なスキーのすすめ Introduction
(加藤SAK専門委員)
加藤SAK専門委員 求められる指導者には、スキーの技術、その技術に裏付けられた理論、コミュニケーションスキル、信頼される人間性、情熱をもった指導が必要。冬の気候と降雪の仕組みについて、山の気温について、地球温暖化と環境問題について、用具の種類の選び方、トレーニングの6つの一般的原則(個別性、全身性・全面性、漸進性、継続性、自覚性、栄養と休養)、スキーで鍛えておきたい5つの体力要素(全身持久力、筋力、柔軟性、平衡性、巧緻性)、トレーニング計画の立案、競技について(ジュリーメンバー)、プラトーとスランプ、外力と内力、向心力と遠心力、迎え角・内傾角・角づけ角とは何か、内転と外転、内旋と外旋、かじ取りと切り換え、谷回りと山回り、ポジショニングとエッジング、抜重・交互運動、同調運動・ピポット操作、外傾と内傾、外向と正対と内向、それぞれの違いについて把握すること。

講義B スキー指導者必携PART2・3(望月SAK専門委員)
望月SAK専門委員 テスト系:バッジテスト(ジュニアテスト、級別テスト、プライズテスト)
ジュニアの1級が大人の2級に移行可能。
指導員系:認定指導員、準指導員、指導員、専門指導員
2級から認定指導員の受験が可能。認定指導員から準指導員が受験できるが、かなりの技術レベルの蓄積が必要となる。
ステージ制について、検定員の資格について(準指導員合格後、C級検定受験が可能) 体系的に分けながら説明が行われた。

講義C スポーツの指導(コーチング)について  特別講師:竹腰先生(神奈川大学)
特別講師:竹腰先生(神奈川大学)  スポーツ指導者がしなければならないことは、プレイヤーがしたことについての結果管理ではなく、経過管理である。すべての答えはプレイヤーの中にある。
 相手の気持ちに共感し、否定せずに受け入れようと努力することが重要である。
 指導者の果たすべき役割とは、プレイヤーが自ら取り組み、自ら工夫して個性が発揮できるような環境をプレイヤーと一緒につくることである。
 ジュニアの指導は発育発達のプログラムを考慮しなければならない。
 前半はコーチングの際の注意点、後半はジュニアを指導する際の注意点を説明した。
 スキーの指導の要点…パトロール(PATROL)しよう。結果ではなく、経過を重視しましょう(Process)、承認しましょう(Acknowledgement)、一緒に楽しんで考えましょう(Together)、尊敬しましょう(Respect)、よく観察をしましょう。(Observation)、話をよく聞きましょう(Listening) よいコーチングができる指導者になってくださいと、最後にまとめていただきました。

講義D スキー指導者必携PART1 Chapter1〜3
       自然で楽なスキーのすすめ Chapter2
(嘉代SAK専門委員)
嘉代SAK専門委員  指導者の役割…人を育てること。
 求められる指導者像…コーディネートする能力が大切である。
 どうなっているのかを、体を使って教えること。
スキースポーツの歴史について
日本にスキーが伝わって100周年。近代スキーはビンディングの開発、ハンネ・シュナイダーの出現などにより、進歩してきた。フランスのローテーション技術、オーストリアの外傾外向のスキー技術は68年のインタースキーで一つの方向に収束。日本はオーストリアのスキーを手本にしてきたが、その後も技術が変わってきた。今、SAJは自然で楽なスキーを提唱している。
歴史については一連の流れを知っておくことが大切。


最後に、本格的なシーズンに向けて体調を整え、次の実技講習に臨んでください。検定会の当日は、受講生の皆さんすべてが、理論と実技講習で培った自分の思ったとおりの滑りができることを願っております。がんばってください。


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