ホーム > 行事レポート > スキー指導者養成講習会 (理論1)

平成25年度 スキー指導者養成講習会 (理論1)
認定スキー指導員養成講習会(理論1)


2013年10月5日(土) 横浜市従会館
広報委員  桂林 正彦


満席の会場

検定制度(変更)要旨

受付の様子

司会の藤田理事

 平成25年10月5日(土)10:00〜15:30 横浜市従会館にて平成25年度のスキー指導者養成講習会(理論)が開催されました。 今回の講習会は、3回開催される理論講習会の第1回目です。今年度より単位制が廃止され、既単位取得者も含めてこの講習会の受講が必要になりました。受験願書を出したにもかかわらず勘違い等で理論養成講習会を受講していない方は、至急、佐々木教育本部理事に連絡してくださいとのことです。

  PDFファイル P100 スキー指導者養成講習会(理論) 実施要項
  PDFファイル P108 認定スキー指導員養成講習会(理論・実技) 実施要項


山田副会長

上田専務理事
■あいさつ 山田SAK副会長
 いよいよ養成講習会が始まります。学ぶことチャレンジすることは、私達の生活にいい刺激となって若さを保つ秘訣でもないかと思います。 最近、スキー指導者の動向が変わってきて、ただスキーを教えればよいというのではなく幅広い知識を持った指導者になっていただいたいと思います。
まずは安全、そして楽しいスキーの感動を伝えるということは指導者の役割です。そういった指導者をめざしてがんばっていただきたいと思います。

■あいさつ 上田SAK専務理事
 まずは、受験を決意してこの場にきていただいたということで皆様に御礼を申し上げます。
これから長いシーズンを迎えるわけですけれども、全種目受けなければなりませんから無理をしないで体調を管理していただきたいと思います。
SAKは、公益財団法人です。スノースポーツの楽しさ感動を、神奈川県民に伝えるということがその目的です。
みなさんが指導員になるのをお待ちしております。がんばってください。



岡田教育本部長

車山高原リフト部支配人 吉池様
■あいさつ 岡田SAK教育本部長
 みなさんとは現場で顔を合わせると思いますので、気軽に声をかけてください。皆さんと一緒に仲間作りをしたいと思います。
今年度はソチでオリンピックが開催されますので、そんな年に検定を受けられるということは記念になるのではないでしょうか。
今年度、規約が大きく改定されました。後ほど担当の専門委員から説明があると思います。分からないことは遠慮しないで質問してください。
準指導員、認定指導員の合格発表ではサプライズの演出を考えています。期待して、100%合格できるようがんばってください。

■検定会会場代表あいさつ 車山高原スキー場リフト部支配人 吉池様

 私どもの車山高原スキー場を検定会会場としてご利用していただきます。この場をお借りしましてお礼申し上げます。
 車山は10月になって気温が下がってきまして朝、夕は10度ありません。山頂ではストーブを使っています。
冒頭、山田副会長より安全と言う話がありましたが、私どもでは安全第一と言うことで夏場使用しないリフトの安全点検を行っています。
安全をベースに皆様の期待にこたえられるようにがんばってまいりますので、今シーズンもどうかよろしくお願いします。

■講義(1)受験にあたって  佐々木 教育本部理事

佐々木理事

検定制度(変更)要旨
  • 今年度より検定制度が大きく変わりステージ制がなくなりました。認定スキー指導員については、県の制度として運用していきます。認定スキー指導員は、25の道府県が取り入れています。
  • 単位制が廃止されましたが、既に単位を取得している方は、案内にあります条件を満たして受験すれば合格となります。
  • 勝手なお願いで申し訳ありませんが、連絡などホームページに掲載しますので、こまめなチェックをお願いします。
  •  【正指検定】
  • 受験資格は、準指導員取得後取得年度を含まず2年以上経過し指導した履歴がある方。養成講習を必要数受講していること。昨年までの講習履歴はノーカウントとなります。
  • 願書はSAJの書式で3部、推薦書(公認スキー指導員検定会単位取得者推薦書)1部、受験料2万円、提出期限場所は11月9日川崎の指導者研修会場です。
    今後開催される養成講習会で受付けますので、できるだけ事務局に持ってこないようお願いします。
  • 会期は、2014年2月21日(金)から23日(日)の3日間。会場は、第1朝里川、第2猪苗代、第3五日町、第4極楽坂、第5奥神鍋となってます。
  •  【準指検定】
  • 受験する年度の4月1日に20歳以上であること。前年度までに1級またはプライズテストを取得していること。
  • 準指導員の願書はSAK様式でコピー含めて3部必要ですが、写真は1部に貼ってあればよいです。受験料は2万円。
    提出締切は、当初10月13日と案内していたのですが、制度変更の混乱もありますので、10月26日の第3回養成講習会理論までに変更いたします。
    会場は、「横須賀市生涯学習センター」に変更になりました。
  • 理論検定は、10月26日午後行います。
  • 実技検定は、2月28日(金)から、8種目になった関係で、3日間になります。
  •  【認定指導員検定】
  • 受験資格は、本年度のSAJ登録会員であること、前年度までに2級を取得していることです。
  • 来年度以降1級所持の認定スキー指導員が、準指導員を受験する場合、1種目を免除するということを考えています。
  • 受験願書はSAK様式で3部。認定スキー指導員の検定料は、1万5千円です。提出期限は、10月26日の第3回養成講習会理論までです。
  • 認定スキー指導員の場合、理論検定はなく別途案内しますレポートの提出となります。
  • 実技検定は、3月1日(土)からの2日間です。
  • 認定スキー指導員の場合は、養成講習は時間ではなく日数です。

  • 【司会】 教材となるオフィシャルブック等が届いてないということで、講義の順番を変更して講義3を行います。

    ■講義(3)自然とスキー  堀 技術委員

    堀 技術委員

    バックカントリーの各種装備

     去年までの資料は、冬山の気象であったり地図を読んだりとかですが、ことしのはまだ見ていないのでわかりません。
    (バックカントリーのビデオを鑑賞、後半は転倒シーンがいくつかありました)
    「山では絶対転ぶなといっているんです。山ではパトロールがきてくれませんから。」
    単独行は避ける。保険に入る。今、山岳保険が充実してきています。ヘリとか呼ぶと100万単位でお金掛かりますから、保険は必須です。
     山の3種の神器は、ゾンデ棒、ビーコン、シャベルです。各自が必ず備えるようにしましょう。
    (プロジェクタに投影した写真を見ながらビンディング、スキーなど道具の説明がありました。)
    次に気象の話です。冬はシベリアの寒気が南下してきて西高東低の気圧配置になり日本海側に雪を降らせます。
    南岸低気圧は、太平洋側に低気圧があるので太平洋側にも雪を降らせます。
    二つ玉低気圧は、爆弾低気圧といわれるもので、山の事故などを引き起こします。
    日本は雪の多い国です。日本海にある湿った空気が雪を降らせます。湿った空気がないと、寒いだけでは雪は降りません。
    (プロジェクターをみながら、地図記号の説明がありました。)。
    雪崩は、(点発生、面発生)×(乾雪、湿雪)×(表層、全層)の組み合わせの種類があります。
    表層雪崩は表面、全層雪崩は全体です。点発生、乾雪が一番スピードがあります。軽くて大丈夫だと思っても埋まってしまいます。
    全層雪崩は、遅いので逃げやすいですが、巻き込まれると終わりです。雪崩は、ここでは起きないだろうというところで起きます。
    生存率は、15分間93%、45分間26%です。15分以内に発見しないと生存率が急速に低下します。
    窒息死が多いです。45分ぐらいになると今度は、低体温で亡くなることが多いです。30から40度のなだれの起きる斜度がパウダーを滑るのに最適な斜度です。
    雪崩が起きるかどうか調べる方法としては、以下があります。
     ・層テスト:滑る前にスコップで雪をほってどこか弱い層が無いか見る。
     ・ハンドテスト:自分の手で引っ張って弱層を見つける。
     ・ジャンプテスト:ジャンプして雪崩が起きないか調べる。ただし、これで雪崩をみつけた人は落っこちますが・・・(笑)
    去年立山に行った時の実際の雪崩の映像です。
    (ビデオカメラを持った人が雪崩で流され、その周辺にいた人も一緒に落ちていく様子が映し出されました。 雪崩に埋まったひとはいませんでしたが、迫力ある映像に場内がどよめきました。)
     低体温症の人を一気に温めると血液が一気に心臓に流れて亡くなる事もあります。
    この雪崩で、膝まで雪に埋まった人がいますが、もう身動きがとれません。軽い雪ですが、圧縮されてこのようになります。ショベルがないと脱出できません。
    この時、ジャンプテストをしたのですが、それでも雪崩が起きることがあるということです。
    数年前トムラウシで遭難がありましたが、新陳代謝の低い高齢の方からやられてしまいます。
    厳冬期は着こんでいるので割と低体温症にはなりにくいのですが、4月から11月が軽装なのでやられることが多いです。
    バックカントリーは、30〜40度の斜面を滑るので、外足が基本です。絶対転倒できないからです。

    【司会】 教材が届きましたので、書籍販売と休憩に入ります。


    ぎりぎり届いた教材にならぶ受講生

    金子 専門委員

    ■講義(2)指導と検定 part1  金子 専門委員
    先程、教材が届いたのですが、私も見たばかりです。基本的に歴史とか指導理論等は、変わっていません。
    検定種目が変わったということで、あとで付属のDVDをみておいてください。
    認定指導員受験の方は、この教材をみてレポートを書いてもうことになります。
    準指導員受験の方は、26日に理論検定があります。これから教材をみて問題を考えていこうと思います。
    指導員受験の方は、検定会場で理論の検定を受けていただくことになります。時間もありますので、資料をよく読んでDVDも見ておいてください。
    これから、重要と思われる部分を説明したいと思いますが、必ず一通り読んでおいてください。
    (この後、特に重要と思われる項目について説明がありました。)
    問題を作成する時間が少ないですから、記述をしていただこうと思います。普段文字を書く機会があまりないと思いますので、文字を書く練習をしておいてください。


    日本旅行の後藤様

    北海道ツアーの案内

    日本旅行の後藤様から北海道ツアーの説明がありました。

    【司会】 これで午前の部を終了します。



    菊地 専門委員

    挫折禁止

    ■講義(4)(5)  競技本部 菊地 専門委員
    ・競技種目、アルペン種目について説明します。
    大回転: お客さんから全体を見れるということで、人気があります。旗門数は、11から15%で、国内レースですと標高差280mでだいたい45双旗立てております。
    回転: 標高差は140から220m、旗門数は31から35%でだいたい65から70旗門たてております。昨年からシングルゲートも認められるようになりました。
    滑降: 標高差が800から1100m、この中に6つの要素をいれなければなりません。技術、勇気、スピード、危険、身体能力と決定力です。
    スーパー大回転: 標高差500から650m、旗門数10%。スーパー大回転と滑降のスピード系競技は、1本勝負です。大回転、回転は2本です。

    ・次に競技役員について説明します。
    資格がいるのは、技術代表です。ジュリーメンバー3人は、技術代表、主審、競技委員長。スピード系競技の場合は、副審もはいります。
    ・ネットの変遷についてこれからビデオを見てください。
    (時代とともに、安全性の高い防護ネットに変わっていったことがわかるビデオでした。)
    ・ルールについて説明します。
    近代国家は、法によって成り立っています。同じように競技も、ルールによって成り立っています。まず小委員会で提案され、FISの理事会で決定されます。
    目的は、競技の安全性と公平性です。
    レギュレーションは、事故の事例を踏まえて変更しています。今回、ラディウスが女子30の男子35に変更されます。
    試験には出ませんが、フェアプレイが重要です。
    最後に「挫折禁止」で、お願いします。


    国島理事

    片 副会長

    ■講義(6)HCの取り組みについて  国島理事
     障がいを持つ人とスキーということで、現状とスキー指導についてお話させていただきます。
     オリンピック、パラリンピックが2020年に東京で開催されます。必ずパラリンピックが同時に開催されますので、これから耳にする機会も増えるのではないでしょうか。
     障がいは、大きく分けて、知的、聴覚、肢体、視覚などがあります。さらに細かい障がいのレベルに差がありますので、不公平にならないようルールが決められています。
    1964年に開催されました東京オリンピックでパラリンピックも開催され、認知度があがりました。その後の長野オリンピックでマスコミでも大きく取り上げられました。
     種目数は、夏20、冬5ありまあす。また、ボッチャという重度障がいの方でも参加可能な種目もあります。
    パラリンピックの選手育成のため、2001年に日本障害者スキー連盟ができました。
    神奈川県スキー連盟は、その他の団体として障がいを持っている人を受け入れてスノースポーツを行う機会を作っています。
    当初は、各クラブで障がい者を受け入れていたのですが、ひとつのクラブではサポートしきれなくなってきて、神奈川県スキー連盟にハンディキャップ委員会を作りました。
     平成12年に有障者スキー教室を初めましたが、平成14年に名称が、障がいを持つ人のためのスキー教室に変更になっています。
    これは、TOTOの助成をもらう時のアドバイスによるものです。ここ数年、口コミでひろがって参加者も増えています。
    障がいの種類がさまざまなことに対応して平成20年度からは、障害種類をA)知的障がい,B)下肢障がい,C)聴覚障がい+視覚障がいのカテゴリーに分けてサポートするようにしています。
    昨年度は、Bカテゴリー、下肢障害を持つ方が対象でした。
    障がい者のスキー指導はどうすればよいかと考える人もいると思いますが、健常者と同じだと考えてください。障がい者もスキーを楽しみたい技術を高めたいなど色々な目標をもって参加します。
    参加者の希望を聞いて対応するようにしてください。神奈川県スキー連盟は、障がい者が継続的にスキーを楽しめるよう活動しています。
    今年度のセミナーは、Cカテゴリーについて実施します。
    今シーズンがんばっていただいて、毎年この行事は行っていますので、いづれボランティアに参加していただきたいと思います。

    ■片SAK副会長あいさつ
     お疲れ様でした。テストには出ませんからメモをとる必要はありません(笑い)。今日、教材を買っていただいたと思いますが、みんな初めて見るんですね。誰もまだ検定種目を見ていないんです。
     スキーの理論を思いきって勉強して下さい。理論を勉強するとスキーが上手くなるんです。今回の教程は有名な元デモの渡部三郎さんが、中心になって組み立てられたものです。
     皆さんが教わり上手になってください。神奈川県下みんな友だちですライバルではありません。仲良くお互いあいさつをしましょう。

    ■庶務連絡  佐々木 理事
     戸隠の技術選予選に出場することで、養成講習の単位としてみとめられるようになりました。初日の予選に落ちても講師がいますので2日でてください。
    それから、単位受験の方は、モチベーションを下げないようお願いします。
    【質疑】
    質問:レポート提出の案内は、これからホームページにアップされるのでしょうか。
    回答:はい。これからホームページにアップするようにします。
    質問:レポートを免除しますとありますが、対象者を教えてください。
    回答:指導員検定で複数回受験の方は、レポート免除です。準指導員受験の方は今年も書いていただきます。
    質問:ツールにある技術選の申込書に単位の申込み欄などがないのですが、どのようになるのでしょうか。
    回答:養成の単位はこちらで管理しますので問題ありません。


    ホーム > 行事レポート > スキー指導者養成講習会 (理論1)