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〜 雪さらら、人情たわわ、汗きらら 〜
第60回国民体育大会(岩手りんどう国体)総務本部理事 阿久津光代


選手団の写真

チャグチャグ馬コ・碓井団長

◆リザルト

PDFファイル リザルト

第60回国民体育大会冬季大会(岩手りんどう国体)

 断続的に雪が降る中、平成17年2月22日、第60回国民体育大会冬季大会(岩手りんどう国体)の開会式が安代町グラウンドで行われた。今年は「雪さらら、人情たわわ、汗きらら」がスローガン。岩手県での国体開催は7年ぶり3度目となる。

 47都道府県の選手団約2200人が、各県それぞれデザインされたユニフォームで身を包み行進。神奈川県のユニフォームはブルー地に白のライン。帽子と旗にカモメがデザインされ、海のイメージが表現されている。
  開会式には秋篠宮さま、紀子さまご夫妻が出席され、錦上花を添えられた。

 開会式前、選手待機所のグラウンドでは、おしるこや赤ベコ汁などが振舞われ、スポーツメーカーや地元のお土産屋さんも出店しにぎやかな雰囲気。さらに岩手県は無形民族文化財のチャグチャグ馬コ2頭も登場し、選手の緊張を解いていた。

 中越地震で被害を受けた新潟県の選手団は「ご支援ありがとうございます。頑張っています!!にいがた」という横断幕を持ちながらの入場。神奈川県スキー連盟の皆さんからの義援金も新潟県に届いている。新潟県選手団に対し会場からは暖かい声援が送られていた。


菊地総監督

スタートハウス

◆入賞に期待

 神奈川県選手団として49回大会から継続している種目入賞を、今年も途切れなく、一人でも多くの入賞者が出ることを期待し、いよいよ競技が始まる。菊地総監督は「県民の代表であることを忘れずに、ベストを尽くして欲しい。応援してくれている家族の顔を思い出し、1秒でも、2秒でも早くゴールにつく気持ちで頑張っていただきたい」と叱咤激励

23日より、アルペン競技は安比高原スキー場を、クロスカントリー競技は田山クロスカント リー競技場を舞台として熱戦が繰り広げられた。あいにく競技初日のこの日は発達中の低気圧と寒冷前線が接近した影響で、午前9時頃より雪が降り、さらに強風が吹き荒れる悪天候。激しい風雪の悪条件下で競技は開始された。大回転や複合などいくつかの種目では翌日に延期となるなど、波乱を予想させる幕開けとなった。

2月23日

◆水口朋哉選手(84)は21位と健闘

午前9時よりジャイアントスラローム成年男子Aが安比高原スキー場ハヤブサコースでスタート。水口朋哉選手(84)は21位。「絶対ゴールしたい」という強い気持ちが成績に反映した形で、トップとの差は4秒41。三星雄大選手(55)は60位、小山貴史選手(112)は87位、黒羽秀乃介選手(139)は81位だった。

◆クロスカントリー成年男子A

 猛吹雪で地面から細かい氷が吹き上げる最悪の天候の中、田山会場でクロスカントリー成年男子Aが行われた。菊地将吾選手(75)は35位。

◆クロスカントリー成年男子B

伊藤雅史選手(8)は19位、渋谷悟選手(24)は21位。

縄田尊司選手(30)はトップとの差1分36秒で10位と大健闘

 国体10回目の参加は縄田尊司選手(30)。「10回目参加記念の大会とします」と意欲満々で臨み、結果はトップとの差1分36秒で10位と大健闘。一方初参加の関原孝雄選手(7)は22位、樋口清浩選手(2)は34位。ゼッケンの若い選手が残念な結果に終わったが、今後の頑張りにおおいに期待したい。

◆クロスカントリー女子成年B

 期待の2選手、渡辺幸子選手(2)は11位、沖崎ゆかり選手(9)は12位。トップとのタイム差は4分弱で、惜しくも入賞を逃した。


左から比留間選手、石川選手、草間選手

左から森川選手、内田選手

2月24日

◆成年女子A

 午前9時からジャイアントスラローム成年女子Aがスタート。山下美幸選手(46)は28位。「コース状態が悪く、悪い癖が出てしまった」と反省の弁。今季インカレスラローム3位の実績を持つ服部七穂選手(14)は19位。与口華那選手(20)も同タイムで同じく19位となった。

◆比留間悟選手が11位と頑張りをみせた

ジャイアントスラローム成年男子Cでは、早いゼッケンで元ナショナルチームの選手など強豪のひしめく中、比留間悟選手(4)がトップとの差3秒58ながら11位と頑張りを見せた。石川好之選手(68)は38位、国体出場4回目の草間弘樹選手(49)は59位。「来年は長いコースを攻略すべく練習します」とレース後語った。

◆10回連続出場の内田美穂選手が12位

ジャイアントスラローム成年女子Bには国体10回連続出場の内田美穂選手(16)が登場。56回大会では8位入賞の実績を持つ。「長いコースにやや疲れて…」と言いながらも12位と上々の成績。第55回大会で5位入賞の経験を持つベテランの森川順子選手(30)は29位。長いコースが攻略のポイントのレースだった。


電光掲示板 下村選手の順位とタイム

下村選手と河口監督

下村泰則選手(9)が8位。神奈川県で唯一ポイントを獲得。

 悪天候のため24日に順延されたジャイアントスラローム成年男子B。昨年は7位に入賞している下村泰則選手(9)はトップとの差4秒38で堂々8位。期待に応えての大健闘で、神奈川県で唯一ポイント「1」を獲得した。関水文俊選手(40)は35位、槻橋正峰選手(22)は44位だった。

2月25日

◆少年女子

24日に予定されていたジャイアントスラローム少年女子は悪天候の影響で1日延期され25日午前8時30分開始となった。コンディションの悪いせいか、田中未起選手(37)は48位、関麻美子選手(88)は63位、お父さんが応援に来ていた市川涼選手(88)は78位、小林明日香選手(108)は86位と、もうひとつの頑張りが欲しかった。

関選手は初めての国体。「国体では良い成績を残せなかったので、今後県に貢献できるように頑張ります」と語った。


斉藤選手

橋本選手

◆長いコースに泣かされたGS少年男子

 25日午前11時から、ジャイアントスラローム少年男子が行われ5人が出場した。結団式で選手宣誓を行った斎藤翔選手(48)は長いコースに苦戦し74位の結果に終わった。福島翼選手(107)は120位、鈴木祐太選手(123)は112位。坂本彩人選手(169)と橋本直記選手(176)は残念ながらDFに終わった。

◆クロスカントリー成年男子リレー(10km×4名)

 国体最後の競技がクロスカントリー成年男子リレーだ。菊地将吾選手、縄田尊司選手、渋谷悟選手、伊藤雅史選手の4人が力を合わせる。スタート42番目ながら、総合タイムは1時間56分4秒1で、トップと18分15秒差の20位だった。

◆熱い戦いは幕を閉じたが…

 安代小学校体育館で行われた閉会式で、岩手県での熱い戦いは幕を閉じた。しかし、来年の国体に向けて、選手たちにはすでに新たな戦いが始まっている。

 

(総務本部理事 阿久津光代 )

阿久津理事

野地副会長

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