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平成14年度 指導員養成講習会理論2
平成13年11月11日(日)神奈川県民センター

向井専門委員  

1、スキー運動のバイオメカニクス

 良い技術指導をするために、運動の仕組み、なぜそうなのか科学的な基礎を理解しておくことが重要です。

35P スキー運動の技術特性と課題
1)スキー運動の特性
(1)重力を利用した滑降運動である
(2)複雑な状況に対応する運動である
(3)用具との一体化運動である
昨年の準指問題にも図2−1虫食い問題が出ていました。

36P
2)スキーヤーを滑らせる力、支える力と抵抗
(1)スキーヤーを滑らせる力
 全文を読む
(2)スキーヤーを支える力
 よく前傾という言葉がありますが、上体だけが被るのではなく37Pの図3−1にある重心、つまりお臍のあたりをしっかり前に出すことでよいポジションを作るイメージで、この部分が斜面に直角に構えることになります。
(3)スキーにおける抵抗の種類
摩擦抵抗、除雪抵抗、圧雪抵抗、空気抵抗

37P
3)スキーターンに働く力
(1)ターンをするために必要な力
 自転車やオートバイもそうですが、スピードが出れば出るほど内径角が大きくなってきます。逆に速度が低いのに内径角を大きくしてしまうと、俗に言う「内倒」になってしまう減少になり、スキーに自分の力が伝えられずにターンが上手く出来ず、テールが大きくずれてしまうことになります。
(2)ターンでの回る回す
 公転は飛行機が飛行場の上を旋回しているような感じで、自転は扇風機のような一転にしてプロペラが回る、スキーも自分の足の位置を軸にしてスキーのトップとテールが逆方向に回る状態です。
38P
(3)谷回りと山回りで作用する力の違い
 全文を読む谷回りのときにいかに自分の重心位置をスキーと同時にフォールラインに動かしていくということです。またその位置が上手く乗ってこないと、次の山回りで上手くスキーに伝達できなくなりますので、重要なところです。

39P
(5)スキッディングターンのメカニズム
図3−5スキッディングターンの模式図
カービングがはやりですが、スキッディング、直滑降しているスキーを回旋、迎い角をピボットによって作ってターンをしていくものは多く出てきますので、重要です。39Pの上のほうはよく読んでおいてください。

41P
a)スキーのたわみ効果
結構スキッディングターンでも言われます。
(6)カービングターンのメカニズム
 角を立てるから雪面に食い込むのではなく、WXと言う力が作用すると言うことで、横ずれのすくないターンが行われると言うことです

42P
図3−7ターン運動を導く回転モーメントは読んでおいてください。

3、スキーヤーの身体のしくみ(構造)と働き(機能)
1)身体、スキー板の3次元での面と軸
(1)身体の3つの面と動作の観察、分析位置

45P
2)運動と骨格・筋系のしくみと働き
(1)人体の主な骨と関節
 普段の生活の中で、膝や肘を動かしていただければわかりますが、一方方向だけです。手はよじれるような感覚がありますが、それは2本の骨と筋肉の仕組みになっています。スキーをするには股関節は特に切り換えですとか非常に重要なものです。細かく説明したのが46P
46P
(2)関節の可動範囲
47P
(3)関節運動の名称
みなさん、よく読んでいただいてよく覚えてください。内転と外転の違い、内旋と外旋の違いなど、こんな簡単な問題でも取り違えないように注意をしてください。
50P
6−1図筋収縮の三つの様式
等尺性収縮、短縮性収縮、伸張性収縮がありますが、よくスキーのトレーニングで使われます。この辺は、非常に問題で出しやすいかと思います

53P
スキーを教える、習う過程で重要です。よく問題に出るところです。
a)フィードフォワード制御とフィードバック制御
自分の足裏感覚とか目で見た情報とか、身体動作が発揮します。

57P
○スキーの縦軸方向への運動
○スキーの横軸方向への運動

○横方向への滑り
 スキッディングターン
○縦方向への滑り
 スキッディングターンの洗練形
 カービングターン
覚えておいてください。

61P
2、具体的な運動要領の組み立て
67P
□立体的な見方
必ず基本と基礎が応用発展の下にあるということ。スキッディングターンの洗練形やカービングターンばかりやっても上手くはなりません。緩斜面の運動も重要です。
□指導展開としても見方
これは、広がりをあらわしています。
61P〜67P各自目を通しておいてください。
68P
「弧を描く運動」
@スキーを横方向へ滑らしながら弧を描く技術の系統
スキッディング系の滑りで指導員のセフティののプルークボーゲンとなります。
Aスキーの横ずれを調整して弧を描く技術の系統
スキッディングターンのグループ
70P
Bスキーを縦方向に滑らせて弧を描く技術の系統
カービングターンになると思います。カービングスキーは、スキーヤのやる仕事、迎い角を作る仕事が減ったといわれます。図7、図8の違い、37Pの向心力が重要です。

71P
誰もが「先鋭技法」を求めるわけではなく、その指向は多様です。セーフティなスキーをしたい、コンフォートなスキーをしたい、チャレンジなスキーをしたいという指向にたいして、どのような技術を持って対応すべきなのか、指導実技編で示しています。指導の立場では、相手を見ながら、相手に合った指導をしていっていただきたい。

 最後のお願い、非常にスキーヤーが減っている状況です。皆さんが2人でも3人でもスキーヤーを増やしていただければ、スキー人口は増え、皆さんが指導員を取った時に、指導する相手もいなくてはどうし様もありません。指導する相手を作っていただければ、それが指導者なんだと思います。


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