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「SAK・SAC スノーパラダイスin北海道」
朝里川温泉スキー場
大井智子 広報委員レポート

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アッコとタマのパフォーマンス!
専務みたいなゆっくりターンができますか

  朝里川温泉スキー場

 12月13日、今日も快晴だ。いよいよ北海道スキーツアーは正式行事の最終日を迎える。8時25分、朝里川温泉スキー場に向けた最終バスの10号車が、京王プラザホテルを出発した。土曜日の朝のせいか街に人通りは少ない。北大を左手に見ながらバスは北上し、札樽自動車道に乗り入れた。

 バスの中で、“特別広報委員”として活躍するソニー厚木の阿部文善さんと談話する。去年の北海道ツアーで阿部さんは「宴会だけで写真を1000枚撮った。全体の25〜30%は、写ってる人の表情がよくなかったりするので、別にNG集として小さなサイズで公開してる」そうだ。阿部さんのホームページでは、北海道スキーツアーが写真中心で公開されていて、「写真のタイトルに思いを込めている」という。

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窓のおそうじ?
朝里川温泉スキー場に到着

「窓のおそうじ」

 右手に日本海が見えてくる。海の向こうには白い山脈がそびえている。水蒸気で曇る窓ガラスを手できゅっきゅっと拭いて、阿部さんと競うように何枚か写真に収めた。帰りと違って、行きの10号車はたいへん静かだ。車内を眺めると、すぐに曇ってしまう窓ガラスをいっしょうけんめい拭いて車窓の景色に見入ってる人、寝てる人、景色にあまり感心のない人に大まかにわかれてるようだ。ちなみに山田隆専務の窓は、せっせと拭かれて見通しがよくなっていた。やはり。

 9時に「朝里I.C.」を降りて、バスはスキー場に到着した。今日の朝里川温泉スキー場は SAK ・ SAC 一行の貸し切り状態となり、指導員研修会、検定員クリニック、指導員養成講習会、基礎スキー強化合宿、県民スキースクール、スノーボード講習会のほか、級別テストとクラウン・テクニカルプライズテストが同時に行われる。盛りだくさんだが、できれば千葉県連の研修会とボード研修会を発見し、取材したいと思いつつ、まずは検定会の行われているゲレンデに向かう(→「検定会」は別項に)。

指導員養成講習会

北海道はいいですね

「準指導員養成講習会」

級別テストとクラウン・テクニカルプライズテストの取材と撮影の合間に、山田耕太専門委員の準指導員養成講習会の2班にしばしおじゃました。班員の年齢層は40代半ば。ぱっと立ち寄っただけだが、講師の掲げるテーマがはっきりしていると感じられた。班員も、「いま何のために、何をやっているのか」をきちんと理解しているようだった。

 その時は、「前後差をなくし」「スタンスを広く」「ただまっすぐ滑りながら切り替える」練習をしているところだった。班員同士もお互いに「カッコよかったよ」「いいじゃん」などど、積極的に感想を伝え合っている。山田専門委員は、「板を自分で回そうという意識は捨ててください」「上下動はしないで」「スタンス幅を変えるのはやめましょう」「彼の滑りは一見うまく見えますが、腰から下が動いているだけです。おへそを横にずらすように、軸を動かす練習をしましょう」「ただ板に乗っかって、軸を切り換えるだけの練習です」と、滑り降りてくる班員の一人ひとりに具体的なアドバイスを飛ばしていた。

「メモ持参!!」

 さっそくペアリフトで、「北海道も準指受検も初めて」という男性の班員に感想を聞いた。彼は、「いろいろなバリエーションを使ってくれるので、楽しいです。班員のみんなもそう言ってますよ。横滑りから始まって、体軸が板に乗れているかを確認し、上体の保ち方、シュテムターンなどやりました」と教えてくれながら、ごそごそとウエアのポケットに手を入れた。

 出てきたのは、京王プラザホテルのロゴの入ったメモ用紙だ。「ええっと。きのうのメニューを忘れないように、行きのバスの中でメモしたんです。プルークファーレン、直滑降からプルーク、内外足のエッジのとらえの練習、斜滑降からプルーク、山の内側のエッジを立てて谷側をずらす、軸の練習など……。すべて『いい位置に乗れ』ということだと思います。シュテムに力点を置いてくれるのはいいと思います。斜滑降、ターンの要素、山まわり、中回転など、シュテムにはいろいろな要素が入っていますから」。

 バリエーションをメモしておくとはすばらしい! 私も学生時代に所属していたスキークラブの習慣で、いまだに「スキーノート」をつけている。10冊ぐらいにたまった。ただ、いつも一緒に滑る友達には「書いたとたんに、すぐ忘れるなあ」と結構あきれられている。感想を聞かせてくれた彼にはたぶん、そんなことはないだうろ……。

きれいな遠景と中里広報委員長
ボード班をみっけ〜

「千葉県連よいずこへ?」

 午前中に始まったクラウン・テクニカルプライズテストは昼も続けて行われた。15時の閉会式までに、お昼ご飯を食べて、まだめぐり合っていない人たちを見つけたい。すでに13時を過ぎているため、中里広報キャプテンとセンターハウスに急ぎながら、きれいな遠景をカメラに収める。海を航行する船も見える。きれいだけど、おなかがすいた。トイレにも行きたい。そろそろ午後の講習に出てきた班もいるようだ。グリーンコースからイエローコースに至る廊下で、幸運にもボード班と遭遇した。イエローBコースで滑る姿をしっかりビデオとカメラに収める。

 センターハウスに着くと、「去年、私は中華丼を食べました」と中里広報キャプテンに報告し、中里さんはそれを頼んだが、あまり満足しなかった様子だった。二人ともへとへとで、沈黙のまま昼食をたいらげる。閉会式まであまり時間がない。なんとか千葉県連をつかまえたい、という野心がうずく(すいません。結局見つけられませんでした。12日晩のパーティで、みなさんに取材したお話を別項で紹介したいと思います)。昼食がすむと広報委員は別行動をとり、残りの時間を過ごすことになった。

佐藤拓也さんの強化班
うまいじゃないか!小池さん

「コンパスで円を描く感じで……」

 と思っていたのだが、あっという間にリフト乗り場で再会した。広報委員2名でレッドコースに向かうと、そこへ、現役選手の佐藤拓也さん率いる基礎スキー強化合宿班がやってきた。広報委員のホープ、小池さんの所属する班だ。羽田空港で会った時から小池さんには、中里委員長と私でかわるがわる「強化合宿班の体験レポート書いてね」とくどき続けていた。小池さんが「いいけど、ちゃんと取材にきてくれたらね」と言うので、これは千載一遇のチャンスである。

 佐藤さんは、班員の板をその場で脱がせ、「円を描くような感じで小まわりする」感覚をスキーブーツで実践させる。横に板を出すのではなく、コンパスで円を描くようなイメージで丸く描く。ふんふん。いいなあ小池さん。こんな講習受けて。

 さっそく、「俺は開きもの(→プルークターンやシュテムターンのことらしい)はうまい」と広報委員会でつねづね語ってる、小池さんの「閉じもの」小まわりに注目する。ビデオとカメラでその背中を追った。すると、ん?ん?なかなか、やるじやあないか。もとからうまかったのか、準指を取って日が浅いから勢いがあるのか、強化合宿の効果がさっそく表れたのかは不明だが、「ポールが遅い」との体験記をSAKだよりに披露した、その片鱗もうかがわせない攻撃的な滑りだった。あとでホテルで会った時、「うまかったじゃない」とほめると、「おーいさんも、あの広報でのイメージから想像するよりも、小まわりまともだったじゃないっすか」と返された。「広報でのイメージ」とは、いったいどんなイメージなのか?

神奈川県スキー連盟古郡副会長
千葉県スキー連盟の小沢俊也理事

「閉会式」

 だんだん日が沈んできた。15時にセンターハウス前で、栗田嘉也専門委員の司会による公式行事の閉会式が始まった。最初に、主管県連総括責任者の古郡敬一副会長から、「おつかれさまでした。みなさんの協力でケガもなく無事公式行事を終了することができました。2日間すばらしいお天気にも恵まれました。これからも北海道行事を大切にしていきたいと思っています。来年もぜひ参加してください」とあいさつがあった。

 次に、千葉県スキー連盟の小沢俊也理事が「かさねがさね神奈川県連の役員のみなさん、ありがとうございました。来年も来させていただけるよう努力していきたいと思います」とあいさつされた。

神奈川県スキー連盟山田専務
朝里川温泉スキー場の畑中史雄支配人

 SAJ 立会責任者で、指導員研修会主任講師の山田隆専務理事からは、「研修会テーマはご理解いただけたでしょうか。(しばし沈黙……)覚えないでいいです。スキーは楽しく滑るのが一番です。『そこへ並べ』とスキーの技術を解説することなく、楽しく安全なスキーを指導していただければいいのです。研修会テーマはまた変わる可能性もあるので、何年もかけて覚えればいいのです」と、いつものように豪快で、うれしくなるようなお話があった。

 続けて地元代表として、朝里川温泉スキー場の畑中史雄支配人から、「今年度は千葉県連の人にも来ていただきました。先週は東京都連の人たちが来られましたが、まったく雪がなく、夜の研修を多く行って帰られたようです。今回みなさんは何とか滑れてホッとしています。来年は、指導員検定会もあるのでよろしくお願いします」とのお話があった。

 さらに、指導員養成講習会主任講師を務めた渡辺三郎教育本部長が、「ごくろうさまでした。山田 SAJ 立会責任者からも話がありましたように、トップコントロールとテールコントロールについては、まだ半分しか理解していないのが現状です。少しずつ、いい条件の中で試してくれればいいと思っています」と締めくくった。最後に、級別テスト主任検定員を務め、行事執行責任者の片忠夫常務理事と各検定員から、級別テストとクラウン・テクニカルプライズテストの結果報告が行われ、閉会式が終了した。

 いつも思うことだが、 SAK の雪上行事の役員あいさつはコンパクトでわかりやすい。たぶん、寒い中立ちっぱなしの参加者のことを考えて、できるだけ短くしているのだろう。ほかの県連の研修会を体験したことはないが、他県連の参加者からは、どこも「かなり厳格でぴりぴりしてる」といった話をよく聞く。おおまかで、キツイユーモアーもあって、建前ではなく本音を語りかけてくれて……。私は生まれてからずっと東京都在住だが、神奈川県連の所属でよかったと思っている。

 帰りのバスのうち2台は、「オプショナルツアー12/13温泉に泊まろう!」の専用バスとして、朝里川クラッセホテルに向かう。以前、夏に宿泊したことがあるがかなりかっこいいホテルだった。

 16時15分、京王プラザホテルに向かう最終バスの8号車に乗り込んで、朝里川温泉スキー場を後にした。バスは札幌市内で渋滞につかまり、京王プラザホテルに到着したのはとっぷり日の暮れ


たくさん滑れましたか〜

もう、閉会式だ‥
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